2017年10月05日

牧之原交流会報告

こんにちは、文2三吉です。牧之原交流会の活動報告です。参加者は長谷川、古田、江藤、三吉の4名でした。

初日は昼過ぎから神戸を出発し、18時ごろに牧之原に到着しました。その後、牧之原市災害ボランティアコーディネーター(以下VC)の方々と懇親会を開きました。参加者は救援隊の4人と、VCの会長鈴木一行さん、副会長若杉さん、会計白鳥さん、理事鈴木正樹さん、増田さん、上田さん、社協の大石さん、計11名でした。
自己紹介を含めたくさんの話をしましたが、地震や津波以外の災害の話、とくに伊勢湾台風の話が印象的でした。台風の被害はとても大きかったのに、震災や津波ほど人々の記憶に残っていないそうで、私自身も懇親会で教えていただくまで知りませんでした。なぜ被害が大きかったのにも関わらず語り継がれないのか疑問に感じましたが、メディアがどれだけ取り上げるかに差があるのだろう、という意見が出ました。そこから日本人の災害に対する関心がうかがえるように感じます。地震大国である日本にとっては災害=地震のような認識が強いのかもしれません。あるいは定期的に訪れる台風などの災害は人々の記憶に残りづらいということも考えられます。今後もっとも警戒しなければいけないのは地震と津波であるのは確かですが、幅広い災害に関心を持つ必要があると感じました。

2日目は、午前中に浜岡原子力発電所の見学、午後に市中散策を行い、夜に交流会を開きました。
浜岡原発では原発の概要を説明していただいたあと、原発敷地内の見学(長谷川、江藤、VCの方2名)、原発PR館見学(古田、三吉)の二手に別れて行動し、最後に合流して質疑応答の時間をとりました。
原発の説明では、災害対策の内容が興味深かったです。津波対策の22メートル高の防波壁は模型でも見ても圧巻でした。単なる壁ではなく、太い鉄骨を骨組みにしていたり、地下深くまで骨組みを埋め込んでいたり頑丈な作りとなっていました。また、緊急時の原子炉冷却設備は、建物内の蓄電池や高台に設置されたガスタービンなど何重にも対策が取られており、福島原発での被害を教訓として活かしている印象を受けました。更に、年間六百回以上の災害訓練が行われているという情報にも驚きました。
PR館はクイズや簡単なゲームなども設置しており、子ども向けのつくりではありましたが、内容自体は大人でも十分まわれるものでした。核燃料だけでなく、その他の資源である石炭や石油に関する知識なども得ることができました。展示内容が豊富ですべて見きれなかったのが残念でした。
敷地内を見学した班は、地震、津波対策だけでなく火災対策の防火帯、竜巻対策の固定ロープなど、あらゆる災害に対する備えなどを見たそうです。
質疑応答では、今回のような対外的な説明会などは行っているのかを質問しましたが、戸別訪問による説明はしているが、集団説明などは行われていないそうです。また、核燃料(ウラン)は再利用が可能であるが、そのための技術と施設が日本には整っていないこともわかりました。他にも経済的な観点からすれば原子力発電は効率出来であり、海外との経済競争にわたり合うのには必要であるという意見も出ました。
普段テレビや新聞といったメディアからは原発に対する否定的な意見ばかりを聞きますが、そこでは知らされない安全への配慮や経済効率などを今回知ることができました。しかし、こうした点を知ってもやはり事故が起きた際のリスクは見過ごせないのが正直な感想です。あらゆる観点を考慮しつつ原発の使用不使用を決めねばならないこと、近隣地域により原発について知ってもらい利用の是非を問うことが非常に重要なことだと感じました。

午後の市中散策では、い~ら、商工会議所、避難タワー、命山、水防公園、相良サンビーチ、牧之原市史料館、さがら子生まれ温泉を案内していただきました。
牧之原市は海に面していることもあり、水害対策が進んでいました。津波発生時の緊急避難場所が何箇所もあり、とくにそのうちの一か所は避難タワーの下に人工芝を植えており、子どもたちの遊び場になっていたのが印象的です。このように地域の人に日常のあいだにも使われている点は、災害時にもすぐに集まれるということで評価が高かったです。避難場所だけではなく、津波を防ぐための水門があることにも驚きました。


2日目最後の交流会参加者は救援隊4人と、牧之原市災害VCの方から10名弱参加していただきました。主な流れは、出席者の自己紹介、両団体の活動報告、フリートーク(意見交換)でした。
今回の交流会では、インフラなどの支援を「ハード」、メンタルケアや被災者とボランティアの精神的つながりを「ソフト」と対比しながら表現して考えていたのが特徴的でした。2点のうち、「ソフト」の観点が中心的な話題となりました。
救援隊の活動報告は江藤が担当しました。説明内容は、普段の活動についてと災害派遣、特に熊本への派遣についてでした。足湯をとおしての地元の方との会話内容を聞くと、物資面での支援よりも精神面でのサポートやケアには時間がかかるし、継続的な努力が必要だと感じました。
VCの方の活動報告は去年の実績、今年の活動方針、活動予定でした。定例会や様々な形式の訓練が月ごとのペースで行われているそうですが、こうした継続的な活動が防災意識の維持につながるのではないでしょうか。
意見交換では、まずボランティアコーディネーターの副会長若杉さんから、協働避難生活という活動形態を提示していただき、災害が発生した際には、ボランティアとして現地におもむけばテントで宿泊できる土地を貸していただけるとのことでした。また、阪神淡路大震災後の長田区の区画整理についても話題にのぼりましたが、地元住民の意向を取り入れない区画整理の問題点を指摘されたのが印象的でした。他にも、町中の災害時の避難場所を住民にもっと認知してもらえるように普段から利用する機会が必要だと言う意見も出ました。
みなさんの意見を聞いて、地元の方の積極的な参加がなければ、復興後の地域が衰退してしまうことを感じました。こうしたことを防ぐためにも、被災者とボランティアの精神的つながりや、被災地に住む人々のメンタルケアなどが必要だと強く意識しました。今回の交流会はそうした団体間、地域間の信頼を高めるのに有意義であったようにおもいます。
学生側の反省点としては、活動報告の際にパワーポイントだけでなく手元用の紙資料を用意しておくべきだったという点と、なかなか発言ができなかった点の2点でした。

3日目は10時ごろに牧之原市を出発し、浜名湖ICで昼休憩を取りつつ、午後5時頃に神戸へ到着しました。

初めて行く場所で初めて会う方々との交流は緊張しましたが、とても良い経験になりました。普段の生活では知ることのできない地域ごとの防災対策や、ボランティアをするうえで重要な点など多くのものを知ることができました。こうした地域間、団体間の交流を利用して、災害時の円滑な対応につなげていければと思います。

活動報告は以上です。
posted by 神戸大学学生震災救援隊 at 14:00| Comment(0) | 救援隊 | 更新情報をチェックする
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